ドメスティック・バイオレンス-Domestic Violence(DV:配偶者間暴力)とは明確な定義はありませんが、一般的には夫や恋人など親密な関係にある男性から女性(または女性から男性)に振るわれた暴力のことを言います。
ドメスティックバイオレンスの種類は殴る蹴るなどの身体的暴力だけではありません。言葉による暴言、侮辱、脅迫、威嚇といった精神的暴力やセックスを強要するといった性的な暴力など、全ての暴力を含みます。
・身体的暴力
殴る・蹴る・首を絞める・物を投げつける・水や熱湯をかけるなど
・精神的暴力
「バカ、クズ、死ね」など言葉で相手を傷つけたり、「殺してやる」
・性的暴力
暴力をちらつかせて望まない性行為を強要 、望まない妊娠や中絶の強要、無理やりポルノビデオなどを見せる
・子供を利用した暴力
子供の前で暴力を振るったり、子供の前で悪口を言う
DVは近年になって注目されるようになった社会問題ですが、それ以前から多くの配偶者がDVの被害に遭ってきました。DVが見過ごされてきたのは、夫から妻への暴力は大目に見られがちで、妻の経済的自立が困難だったことが関係していると言われています。DVは人権を著しく侵害する重大な問題です。どんな暴力であれ、許される暴力はありません。
子供もあなたたち夫婦の姿をよくみています。母親、又は父親に対する暴力を目の当たりにされた子供たちには、情緒の歪み、ノイローゼ、親への憎悪、恐れ、嘔吐、おもらしなど、子供にとっても深刻な影響を与え、子供を苦しめることになるのです。
DV被害を受けている方には、「問題は自分のせい」「他人の相談するのは躊躇する」といった理由で、誰にも打ち明けられる1人で我慢される方も多くいらっしゃいますが、DV被害を日常的に受けている方は、1人で悩まず都道府県などの支援センターに相談しましょう。
DV被害者は加害配偶者に対して治療費や慰謝料の賠償請求をすることができます。夫婦間、恋人同士のコミュニケーションは暴力なしで成立するべきなのです。
※ DV防止法